夏だけど、夏なのでアイルランドのアラン島 "イニシュモア" のはなし。
セーターといえば、もちろん冬です。ですが、私のアランセーターを巡るたびは夏でした。結果として、夏が良かったと思います。あの時期でさえ、島ならではの強風が吹き荒れていたので冬を想像すると恐ろしくて行けません。
この旅は、イギリス住まいの前から絶対行く!と決めていたので、フェリーに乗る前からテンションはマックス。バスの中で(心の中で)ブツブツとひとりごと。
島に着いたのは夕方。その日は泊まりたかったB&Bが一杯だったので、ドミトリーへ泊まりました。次の日はいよいよ探検。自転車をレンタルして、荷台にスーツケースをのっけてドライブ。昔の人が石を積んでつくった生け垣を横目にぐんぐん進み、1時間弱くらいでようやくB&Bへ。宿の案内表示を見つけた時の感動ったら!あまりに印象的だったので、このブログのトップページに使いました。
宿は茅葺きの昔ながらの家。
着いて早々、とても美味しいルバーブのケーキをごちそうになりました。それはもう感動的な味でした。それだけでもluckyなのに、もっとLuckyなことが発覚します。
実は、この宿へ行くまえから「もしや手編みのニットには出会えないのかも」と覚悟していたのですが.....
奇跡が起こりました。
なんと、宿を経営しているおばあさんが編む方だったのです!
話を聞くと、おばあさんはチャリティーと家族のためにしか編まないようでした。夏は宿があるので、冬の間に編みためているそうです。
食堂とキッチンの間のコーナーにある作業台が定位置。糸の沢山入ったバスケットかごに、編み図の本、机の上には編み掛けのニット。
それは、まさしく私が求めていたものでした。
出会いの奇跡に感謝です。
最後に、B&Bを去る時にケーキの感動を伝えたら、「これは秘密なんだけど、特別にレシピを教えてあげる。本とか書きたいけど、もう年だからできないからね」、秘密のレシピをこっそり教えてくれました。「いつか作って写真を送ってね」と言ってくれました。
始まりから終わりまでのイニシュモアの旅は、終始ドキドキで自転車に乗りながら「やばい」を連発していました。
冬に訪れるのは覚悟がいるけど、いつか宿のおばあさんの隣で吹き荒れる風邪の音を聞きながらニットを教えてもらいたいと思うほどでした。
編みかけのニットと
お店で売られている毛糸。太番手でまさしくアランニット!
でも原産はアラン島ではありません。
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